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マルクス・エンゲルスの年表から

 汚染水を海へ捨てるな!

 国が放射性物質の濃度の高い汚染水を薄めて海に捨てるのはペテンです。汚染水を薄めて海に捨てるのは間違いです。
「仮に、私が放射性物質の濃度の高い溶液をもっていて、隣の家の人に、また近くの池に"溶液を薄めたから安全です"と言って、下水や池に流していいのだろうか。全く否です。
 原発は必要ないです。電力は水力、太陽からのエネルギーで起こせば良いのです。国は、オーストラリア、カナダ等からウラン鉱石を買う必要ないのです。国がウラン鉱石を掘り出して、濃縮して電力の燃料とする考え事態誤りです。
 ウランの半減期は45億年です。地球の歴史とほぼ同じです。そのウラン鉱石を掘り出して、濃縮すること事態間違いです。
福島原発の汚染水を海に捨てるのは間違いです。水、土、海を汚染してはいけない。
 ・汚染水の海への投棄反対!
 ・原発はいらない!
 ・核兵器いらない!
 ・戦争反対!
                                                                   

マルクス・エンゲルスの年表から
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 マルクス・エンゲルスの年表から、僭越ですが、私自身の思いを書いてみます。
マルクス・エンゲルス(以降、二人と言う)は、ドイツで生まれています。その対岸のイギリスでは、資本主義が形成・確立しています。

 若き二人は、自国のヘーゲル哲学と相対し、キリスト教批判のフォイエルバッハをテコとして、ヘーゲル観念的弁証法をひっくり返します。唯物弁証法の形成・確立です。そして、ヨーロッパ情勢のもとで、二人はイギリスに渡り、資本主義を目の当たりにします。資本主義の巨大な生産力と大量の商品生産の社会を体感します。また、工場の煙突からの煙、廃液による川の汚染そして感染症をも見ます。
 二人は、たくさんの諸商品は、労働者(子供や婦人を含めて)によって作られ、12~10労働時間の強搾取と植民地からの資源の強奪によっていることを明らかにします。二人は、資本家による労働者からの搾取を止めさせるために、即ち、労働者自身が自らの解放を勝ち取るための闘いを開始します。
 それは、資本主義の解明に向けて、大きく二つの方向から分析・叙述していきます。マルクスは、資本主義の経済的な研究・叙述、エンゲルスはどちらかというと自然科学の研究をとおしつつの労働者の解放に向けてである、と思います。

Ⅰ 二人は"哲学"のドイツで生まれる
 1 二人はヘーゲル哲学の三分解を目の当たりにし、青年ヘーゲル学派(シュティルナ―、シュトラウスら)において、ドイツ観念論を打破しようとします。二人は、青年ヘーゲル学派は結局、"ヘーゲルの内にある"と批判します。しかし、フォイエルバッハだけは、"ヘーゲルを超えている"ととして、"われわれはみな一時フォイエルバッハ主義者であった"と言っています。二人は、そのフォイエルバッハを見据え、その格闘の中で、フォイエルバッハの"革命性"もまた「観念」の世界にもどってしまう、と批判します。
【ヘーゲル哲学 : 自らの観念的な思考過程・その自己展開が現実の世界であると考えます。思惟の過程の到達点が"神"であり、現実的には、プロイセン絶対主義国家です。

フォイエルバッハ哲学 : ヘーゲル哲学の観念性から"現実の世"に降りてきて、キリスト教・神を批判するのですが、その批判は"愛"であり、結局観念を出ていないのです。それ故、実践的唯物論者でありません】

 マルクスはフォイエルバッハ・テーゼをもって、実践的唯物論者・共産主義者として、エンゲルスとともに飛躍・登場します。
 2 二人(マルクス27歳、エンゲルス25歳)は、1945年11月から翌年8月まで、ベルギーのブリュッセルで寝食を共にし、ヘーゲル観念的弁証法をひっくり返す闘いに入ります。エンゲルスが主に原稿を書き、マルクスが赤入れを行います。『ドイツ・イデオロギー』の執筆です。ここで、唯物弁証法がはじめて確立します。新しい世界史のはじまりです。
【人間社会史の出発点は、その歴史的行為は、以下の4つを契機とします。
 ・生活手段の生産・生産手段の生産
 ・労働・協働
 ・生殖・家族・共同体
 ・欲望
です】
 しかし、二人は、階級闘争で忙しく、1846年8月【ドイツ・イデオロギー】は出版社の都合もあって、出版できません。「ねずみの噛まれるままです」、1930年代のロシアで出版されます。

Ⅱ 唯物弁証法を手にした二人
 二人は、唯物弁証法を体得し、イギリスに渡ります。マルクスはイギリス資本主義の確立を目の当たりにし、"資本主義の細胞は商品である"から、『資本論』に向かいます。それは同時に、労働者の解放に向かう革命の書です。
 1845年、イギリスに渡った二人は、マルクスはロンドンの大英博物館に通い、エンゲルスはマンチェスターで父親の経営する紡績工場のもとで、マルクスとともに、労働者との交流を深めます。エンゲルスは1844年『イギリスにおける労働者階級の状態』を書いています。本書は、資本家が労働者から強搾取し、テームズ川は汚染され、感染症が蔓延していることを明らかにします。本書は、労働者の貧困と病気の告発の書であるとともに、公害・環境破壊の告発の書です。
 1 二人は、ヨーロッパの激動の中で、労働者階級への闘いのアピール『共産党宣言』(1848年)を発します。ここに、二人は、一層の組織的な共産主義者として登場したのです。その3年後の1851年から、二人は、自然科学の研究に着手します。
 マルクスの自然科学研究は、数学をはじめ技術史、農学等に造詣深く『資本論』のベースになってゆきます。エンゲルスは、物理学と生物学に造詣深く、後年には、一層自然科学研究に没頭しています。
 『猿が人間になるについての労働の役割』(1876年)は、自然科学及び『種の起源』(1859年)、ヘッケルの「個体発生は系統発生を繰り返す」等を取り入れています。
 2 二人は『種の起源』から大きな影響を受けています。エンゲルスはその年に読み、マルクスは、翌年の末に読んでいます。マルクスは、エンゲルスに手紙をします。「これは、我々の見解に対する自然史的な基礎を含む書物だ」。
3年後には、『資本論』の準備作の中で、「自然科学はあらゆる知識の基礎をなす」と書いています。
 3 二人は、『資本論』第1巻(資本の生産過程)の刊行に到達します。
 その3年後の1971年3月~5月、パリ・コミューンが勃発します。労働者、農民、市民らの蜂起です。二人は発します。"これこそプロレタリア独裁権力の樹立だ"。
そして、マルクスはパリ・コミューンの総括から『ゴータ綱領批判』(1875年)を通して、"プロ独権力"の中身を発します。
 アイゼナッハ派とラサール派は、北ドイツ・ザクセンのゴータで両派の合同大会を開きます。マルクスは、大会は両派の妥協の「綱領」ではなく、"プロ独権力を目指し、闘いとることである"と弾劾します。

 エンゲルスは、パリ・コミューンの後、1873年から1886年と自然科学の本格的研究にとりかかります。当時の科学書100冊以上を手元に置きます。
エンゲルスが、唯物弁証法の立場から目指した方向と叙述は、個別科学を学びつつ、天体史-生命・生物史ー社会史の円環的関係であったように思います。エンゲルスの研究は、『資本論』第1巻及びマルクスの自然科学研究と『古代社会ノート』に寄りつつの、上記テーマの分析・叙述であったと思います。

【『家族・私有財産・国家の起源』の位置 : 『家族・私有財産・国家の起源』(『・・・国家の起源』と言う)は、直接的には『古代社会ノート』に基づく、いわゆる"社会史"(史的唯物論)です。エンゲルスの唯物史観に即せば"天体史-生命・生物史ー社会史の円環的関係"の社会史に当たります。
 モーガンは、先史時代を「野蛮」ー「未開」-文明へと述べていると思います。「野蛮」-「未開」はそれぞれ下位、中位、上位の3段階に分けられています。
「野蛮」の下位は採取、狩猟、中位は魚と「火の使用」、石器、根菜類、「上位」は、弓矢の発明、村等です。
「未開」の下位は、土器、動物の飼育、植物の栽培、中位は文明の鉄器時代です。灌漑、レンガ、カボチャ、まくわうり、上位は牧畜と農耕、人口の増加、木造の家、ラマ、鉄〔鍬、犂、斧等〕そして表音文字、文書記録です。また、洞窟の壁画です。
 私有財産の相続のもとで、「母権制」が覆され、「父権制」になります。家族形態は、単婚家族で、この単婚家族は「文明の開始を表す標識の一つ」です。単婚家族は「財産の保全と相続のためにつくりだされ」たのです。本書は、「真の単婚はプロレタリア社会の家族によって実現されるであろう」旨を述べています。
 古代社会の前に、『猿が人間になるについての労働の役割』(『・・・労働の役割』と言う)が位置しています。チンパンジーから直立二足歩行の猿人そして猿人、原人の手、足、頭による自然への働きかけとその反作用による人類史の進化です。人類(史)は、人間と自然の物質代謝=労働過程の意識化によって、長い長い石器時代を経て、ホモ・サピエンスへと進化してきました。『・・・ 労働の役割』とその先史時代からギリシャ・ローマの奴隷制ー封建制ー資本制社会にへです。
 天体史は物理・化学の過程であり、生命・生物史は物質の化学反応に伴う、生命の誕生と多様な生命史です。
 熱水噴出孔の煙突の壁は、生命の誕生の源といえます。煙突の内側の高温と海水に接する外側の壁には温度勾配があり、かつ壁の多孔質は物質の通り道です。温度、物質の化学反応は、それに海水の塩分と諸物質は、生命の誕生に根拠を与えます。
 最初の生命はDNAとその細胞に、海の中の昆布等と微生物に、やがて軟体動物が現れ、脊椎の魚類は、ひれをもち、海の中を動きまわります。
地球の電磁力は、宇宙線を遮ります。海辺のシアノバクテリアは、光合成で、炭酸ガスを減らし酸素を増大させていきます。酸素の増大は、オゾン層を形成し、紫外線を遮ります。海辺の植物の上陸と両生類の上陸です。卵の恐竜の時代に、哺乳類が現れます。ネズミからやがて猿へそしてチンパンジーの出現です。
 生命・生物ー猿から人類は、まさに自然環境との相互作用です。
 エンゲルスは、家族形態の研究から原始共産主義を発見します。家族形態は「女権制」です。共同体の生産力の増大とともに、私有財産の増大とともに「父権制」になります。階級社会の発生です。そして、僧侶、宮司が権力を持ち、支配階級になります。
「諸階級への社会の分裂と必然的に結びついていた一定の経済的発展の段階で、この分裂によって国家が一つの必然事となった」(『・・・国家の起源』230頁)、
「国家は支配階級の諸個人が自分たちの共同の利害をつらぬく形態であり」(『ドイツ・イデオロギー』39頁)です】

Ⅲ マルクスは『資本論』第1巻の序文で「経済的社会構成の発展を一つの自然史的過程と考える私の立場は、ほかのどの立場にもまして、個人を諸関係に責任あるものとすることはできない」、「社会的には、個人はやはり諸関係の所産なのだから」と掲げます。
マルクスの立場とは、畢竟、唯物弁証法の立場です。そして同時に、マルクスの方法論は「高次のものが解き明かされて、はじめて低次のものも明らかになる」旨です。資本主義社会が解明されて、古代社会も明らかになります。
【商品とは何か : 資本主義社会を分析・下向して、資本主義社会の諸要素を明らかにし、それらの本質的関連をつかみ、そしてそこから上向・叙述します。今度の現れは、より豊かな現象です。
 ⑴商品には、用途があり、値段がついています。そして、商品は貨幣で買われます。売買されます。商品の値段・交換価値は、労働者の抽象的な労働(量)が社会的な諸商品の交換をとおして、価値として現れています。即ち、商品の価値は、労働者の抽象的な人間労働が、使用価値は労働者の技術的・具体的な人間労働によります。商品の二面的な価値と使用価値は、上記の労働過程での労働の二重性に対応しています。
 ⑵次に、マルクスは、リンネルの価値は社会的にどのように現れるのか、と発します。
 ①偶然的・単純な価値形態
  単独のリンネルを見ているだけでは、その価値はわかりません。リンネルが偶然に上着と相対することによって、リンネルは価値物として現れ、その地位を得ます。
 20エレのリンネル=1着の上着
 使用価値の違うリンネルと上着をイコールとおけるのは、どちらにも労働量が対象化されているからです。
 価値物としてのリンネルは、他の諸商品と次々に価値関係に入ってゆきます。
 ➁展開された価値関係

 20エレのリンネル=1着の上着
         =10ポンドの茶
         =40ポンドのコーヒー
         =1クォーターの小麦
         =2オンスの金
         =1/2トンの鉄
         =その他

 リンネルは、他の諸商品から価値物として、社会的に認められます。他の諸商品は、リンネルを一般的な価値物として、押し上げます(リンネルの逆関係的な飛躍)。
 ③一般的な価値形態 
        
         1着の上着=
         10ポンドの茶=
         40ポンドのコーヒー=
         1クォーターの小麦= 20エレのリンネル
         2オンスの金=
         1/2トンの鉄=
         その他= 
       
  しかし、リンネルの立場は、まだ、弱いもので、また一般的価値物から落ちてしまうふらふらしたものです。歴史的に牛、羊等があります。
 ④貨幣形態   
         20エレのリンネル=
         1着の上着=
         10ポンドの茶=
         40ポンドのコーヒー= 2オンスの金
         1クォーターの小麦=
         1/2トンの鉄=
         その他=
  
 一般的な価値物・リンネルが歴史的な金にとって代わったとき、諸商品は金に買われます。金の専制的な立場です。
  国家が金を持って紙幣とリンクしたとき、紙幣は国家の信用に裏打ちされます。このとき、国家の金は全商品量と整合していなければなりません。
 マルクスの価値形態論の叙述は、価値関係の論理的な展開の中に、歴史的過程を取り入れています。しかし、論理的展開は必ずしも歴史的過程と照応しているわけでありません。

 エレ : ヤード・ポンド法の長さの単位 イングランドでは、114.3cm
 リンネル : フランス語 亜麻布(あまぬの) 亜麻糸で織った丈夫でつやのある薄地の織物
 1オンス : 約28.3g
 1ポンド : 453.6g
 1クォーター : 28ポンド 12.7kg
 1/2トン : 500kg
 】

Ⅳ エンゲルス晩年の研究
 エンゲルスは、先の円環的関係の研究の成果として『猿が人間になるについての労働の役割』(1876年)を著します。
 1 本論文は、『種の起源』、「個体発生は、系統発生を繰り返す」「化石の研究」等を取り入れています。また、化学ー生物学では、「物質から生命の発生」に迫っています。
 マルクスは、晩年、ルイス・モーガンがアメリカ・インディアンの婚姻関係を研究した『古代社会ノート』の3年後の3月14日、ロンドンで死去します。享年65歳です。
エンゲルスは、墓地を前にして、"偉大な人物が亡くなったことをわれわれは知るだろう"の胸を弔辞しています。
 2 エンゲルスは、マルクスの遺稿『古代社会ノート』を受けて、『家族・私有財産・国家の起源』(1884年3月~同年5月)を著します。エンゲルスは、共産主義者として労働者と一緒にに闘うとともに、自然科学研究も行ってきています。
 なにより、マルクスの遺稿を整理・編集して
 〇『資本論』第2巻(1885年) 資本の流通過程
 〇『資本論』第3巻(1894年) 資本の総過程
を刊行します。
 マルクスの字を読め、その体系を知ることができるのは、エンゲルスによって(だけ)です。
エンゲルスは、『資本論』2、3巻を発刊し、翌年の8月5日マルクスの後を追うように、亡くなります。享年、75歳です。

                                                                            

"マルクス・エンゲルスの年表から"を書いて、その私が感想を書くのは、どうかと思いますが、書いて見ます。
 二人の研究を学ぶとき、二人は前半の唯物弁証法の体得のもとに、対岸のイギリスに渡り、(産業革命から)資本主義の形成・確立を目の当たりにし、分析・叙述します。その闘いは資本家から、労働者の解放を勝ち取る闘いです。
 『共産党宣言』の物質化に向けて、二人は、『資本論』に到達します。イギリス資本主義の分析・叙述に向けて、自然科学の重要性を認識し、並行的に学び、『資本論』の基礎としています。実践的には、労働運動を闘いーパリ・コミューンへの参加であり、その総括は"これがプロレタリア独裁権力の樹立だ!"です。
 後半は、より自然科学研究に向かっています。特に、エンゲルスは、マルクスの数学とともに、天体史にまで遡っています。唯物弁証法(論)の最深の根拠に迫っています。エンゲルスは、19cの成果として『資本論』全巻への結実、その『資本論』は自然科学研究を基礎としていることを確認しています。エンゲルスは、19cの自然科学研究の成果として、
 ・エネルギー転化の法則(熱の仕事当量の発見)
 ・細胞の発見
 ・ダーウィンの『進化論』
をあげています。
 若き二人の内容でもある『イギリスにおける労働者階級の状態』は、資本主義は労働者を抑圧・搾取する生産関係であり、その大量生産・大量消費・大量廃棄は公害・環境破壊であることを当初から明らかにしています。
 マルクスは『資本論』の中で、資本主義的生産・機械制大工業がもたらす公害・環境破壊を告発・弾劾しています。
"マルクス主義と気候危機"の気候変動問題研究会は、斎藤幸平氏の『人新世の「資本論」』を"評価"しつつも、その限界をもまた指摘しています。
 斎藤氏が、晩年の二人は、いわゆる"環境主義者である"というのは、行き過ぎであると批判します。
"人間と自然の物質代謝"の復権として、現代帝国主義を批判・弾劾するのは、それ自身重要ですが、、ここにマルクス主義を還元・切り縮めてはならないと思います。

 マルクス主義は、あくまで、労働者階級が暴力的に資本の鉄鎖を断ち切る闘いであり、同時に、公害・環境破壊ー気候変動を阻止する闘いです。『資本論』ー自然科学研究も、労働者による"プロレタリア独裁権力の樹立"のための革命の書です。今、闘うことにあります。 


by fkus755m | 2023-03-11 09:56 | Trackback | Comments(0)

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by fkus755m